2023/01/18 14:41
【サイレント・マジョリティ】
意味は
『静かな大衆』
『物言わぬ多数派』。
オトコノコノヒ。が感じたサイレント・マジョリティは
『理解してほしいけど自分では言えない』
『理解したいと思っているけど自分からは聞けない』
人達です。
ネットやSNSなどで見る声はネガティブな意見が多い気がする方は多いのではないでしょうか。
いろんな言葉で書かれていますが、男性も女性もお互い距離を取ったり、伝える前から諦めてしまっているような意見を見るたびに悲しいような悔しいような気持ちになります。
これは誰が悪いわけでも間違っているわけでもなく、きっと今までの環境が生んだ自然な溝なのでしょう。
これを読んでいる皆様にお伝えしたいのは、
ネット上ではネガティブな意見が目立っても、現実ではポジティブな意見の方が圧倒的に多いこと。
多くの人が『触れられない』と感じていて、何も言わないのは『知りたくない・知られたくない』わけではない、ということです。
『知っていた方が良いと思うけれど、こちらからは聞けない。ちゃんと学校で教えてくれたらよかったのに。』
それが男性から聞いたリアルに一番多い声でした。
昔々、まだ生理がどんなものなのか分からなかった時代には『穢れ(不浄)』とされ生理中の女性は小屋に閉じ込められていた事があったそうです。
今はどんな仕組みで起きていて、どんな役割があるのか、きちんと証明されていていますが、それでも世界の中には未だ『不浄』の概念が残る国も数多く存在します。
日本では生理用品も当たり前に売っていて、婦人科もたくさんあり、小屋に閉じ込められることもありません。
生理や女性だからといって差別的なことが行われたりすることもなく、むしろ気遣ってくれる男性はとても多いので『生まれた国が日本で良かった』と心から思います。
長い歴史の中、少しずつ生理という存在が認識されてきて、今はまだ変化の過程の最中。
学校で教えるのも、男女で話し合うこともまだまだ遠いであろうというのも現実です。
それでも
『理解してほしいけど自分では言えない』
『理解したいけど自分からは聞けない』
2つのサイレント・マジョリティの声を繋げ、きちんと伝えることができたなら、少し良い方向に進めるのではないか、そう思います。
〈生理そのものがサイレント・マジョリティ〉
昨今女性が『生理への理解』を求めると、たびたび見かけるのが『女性ばかり優遇する』といった意見。
(優遇=手厚く待遇すること、十分にもてなすこと、他よりも優先的に扱うこと 等)
『女性ばかり今より良い思いができる』といった意味だと思うのですが、
生理のない人がある人に対して
『今の状態が十分でこれ以上は与えすぎだ』
と言っているように感じ、複雑な気持ちになりました。
十分かそうじゃないかは当人が決める事。
生理のある人が不十分だと感じたのなら、まだまだ十分ではなく改善点がある、ということではないでしょうか。
1日8時間寝る人と3時間しか寝ない人が数日間のスケジュールを決める際、
『1日3時間寝たら生きていける。8時間は寝すぎ。せめて5時間くらいで十分じゃない?』
と言われたら
『自分は8時間寝ないと調子が出ないのにどうしてこの人の基準に合わせなきゃいけないんだ。3時間が全員に健康で正しい睡眠時間だと思っているのか?』
と感じるのが正直なところではないでしょうか。
生理のない人、軽い人の『これくらいで十分だろう』は、
生理のある人、重い人には不十分に感じることも多いと思います。
生理での不調は我慢するのが当たり前となっていますが、健康を考えたら休んだ方がいいのが本当です。
『理解してほしい』のは、
もてなされたり贅沢をしたいのではなく、まずはある程度困ることのない0地点に持っていきたいという希望であり、
改善することで健康や効率upに繋がれば、社会全体に良い影響となり、巡り巡って全員にメリットがあると思います。
みんな同じ『人』だから、周りの人や環境に対して
『大切にしてくれない』と感じれば自分も周りの人を大切にしなくなるし、
『大切にしてくれている』と感じれば周りの人も大切にしようと思える。
たくさんの人の中で安心して過ごすには
『自分は相手を大切にしたいし、相手も自分を大切にしてくれている』
と感じられるかどうかが大きいような気がします。
反対に
『相手は自分のことを大切にしてくれないから自分も相手に何もしない』
という考えから始まると永遠にそこから出られず殺伐とした気持ちが続きます。
『情けは人の為ならず』とは本当によくできたことわざです。
以前は『男性社会』と呼ばれ、働く女性は『男性が作った社会にお邪魔している』ような立場だったかもしれません。
ですが、女性も働くことが当たり前になり、時が経てば『性別関係なくみんなが作った社会』に変わっていきます。
社会が変われば今までのシステムのままでは不都合が出てくることもあり、都度アップデートしていくことも大切だと思います。
最近は生理のことが少しずつオープンになりはじめ、男性も生理について目にする機会が増えたと感じるかもしれません。
けれど『生理』は最近現れたものではなく、あなたの身近にもサイレント・マジョリティとしてずっと存在していたのです。
生理のない人が0と決めた基準点は
生理のある人にとってはマイナスになることもあります。
生理に限らずいろんな『違い』のある人はたくさん存在するので、
どうか自分とは違うものを悪とせず、新しい道を模索し続ける人が増えてほしいと願っています。